いなげやが上場廃止。ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングスの傘下入り。

いなげやが上場廃止

　多摩エリアに展開するスーパーマーケットのいなげやは、2024年4月に締結したユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングスとの株式交換契約に基づき、2024年11月28日付けで上場廃止となりました。

　いなげやは品質の安定した食材を提供してくれるスーパーマーケットで、種類豊富なパン類とお惣菜は繰り返しお店に通いたくなる魅力を放っています。オリジナル商品「食卓応援プレミアム」は価格と品質のバランスが取れている印象です。

　ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(以下U.S.M.H)は2015年3月に設立されたマルエツ、カスミ、マックスヴァリュ関東の共同持ち株会社です。イオングループに属し、店舗数の多さに特徴があります。

　いなげやは今後U.S.M.Hグループの一員として存続します。今後どのようなお店に変わっていくのか、これまでのいなげやの良さはどこまで残るのか注目です。

　株式交換とは、株式会社がその発行済株式の全部を他の株式会社または合同会社に取得させることをいいます(会社法2条31項)。

　株式交換は合併等と比べて大掛かりな資金調達や債権者保護手続き(※新株予約権付社債を除く)を不要とする組織再編行為です。また株式交換完全親会社と子会社の発行済株式総数に大きな差があれば持ち株比率に与える影響は軽微で済みます。そのため組織再編にあたってよく利用される方法です。

　株式交換契約の効力が生じると、U.S.M.Hはいなげやの完全親会社となります。そしていなげやは上場維持基準を満たさなくなるため上場廃止となります。

　いなげやの株主優待は自社スーパーで使用できる買い物券でした。1,000円分の買い物で100円使える券で、10%の割引率が家計を助けてくれました。

　今後いなげやのお店ではU.S.M.Hの株主優待券を使用する事になりますが、U.S.M.Hの買い物券でいなげやで使用できるのものは、2024年12月発送分(有効期限2025年6月30日のもの)からです。2024年6月発送分(有効期限2024年12月31日のもの)は使用できないので注意が必要です。

　いなげやの上場廃止より前に、U.S.M.Hは自社株主優待制度の拡充を発表しています。

　新たに長期保有株主優待制度を導入し安定株主の確保を目指します。2025年2月分より実施される長期保有株主優待制度の内容に関しては次のとおりとなっています。比較のために長期保有でない優待内容と併せて載せてみました。

2月末基準日

1,000株以上3年未満

・新潟産こしひかり　5kg

・横須賀海軍カレー　200g×5袋

・繁盛店ラーメン　8食分

・はちみつ梅干し　900g×1

・そうめん　2.4kg

1,000株以上かつ継続3年以上

・新潟産こしひかり　8kg

・横須賀海軍カレー　200g×20袋

・千疋屋マンゴードリンク　900ml×4本

・はちみつ梅干し　700g×2

・信州そば　3.6kg

　量が明らかに違うので長期ホルダーにとって有難い内容となっています。なお優待品は様々な理由により今後変更する可能性がありますので予めご了承ください。