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アマナが上場廃止。優待品の北海道のブランド米がもらえなくなる。

北海道東川町,田園風景,ななつぼし

1. アマナ上場廃止のながれ

 ビジュアル&コミュニケーション事業大手のアマナが2024年1月29日に東証グロース市場から上場廃止となりました。

 アマナについてはかねてから業績に関する様々な憶測が飛び交っていましたが、2021年3月に債務超過に陥り、上場廃止に関する猶予期間に入りました。

 そこから営業譲渡と企業結合によってアマナの事業の整理統合が行われ、2023年12月25日に催された株主総会で、第三者割当による新株発行の効力発生を条件とした株式併合に係る議案が承認されました。

 そして株式の発行、株式併合が行われた後の2024年1月に上場廃止となりました。


2. 上場廃止と株式の発行、株式併合の関係

 上場廃止前に株式を発行し、ほぼ同時に株式併合をする理由をごく簡単にまとめると次の通りです。

 

・債務超過解消のために資金調達が必要。

・株式の発行による希薄化から既存株主を保護する必要性。

 

すなわち利息負担と返済義務の無い株式の発行によって資金調達をして債務を解消してまずはバランスシートを改善。次に膨れ上がった発行済株式数を株式併合で減らし、株主の数と議決権を少なくして既存株主を保護を図るといった流れです。

 

 上場を廃止することで所有と経営がほぼ一致する環境になりました。経営再建に注力して再上場できることを願っています。


3. アマナ株はどうなる

 何を隠そう私はアマナ株の長期ホルダーでしたので、アマナの上場廃止のダメージが直撃しています。しかもIRが発表された後もしばらく保有し続けていたので損失は大きめです。私の体験を簡単にまとめると次のとおりです。

 

・アマナの株価が100円台まで暴落。

・奇跡の復活を信じたわけでないのに放置。

・ついに株価が二桁台になる。

・株式ホルダーへの救済策が無い事を確信し株を売却。

・1株1,000円台の時にアマナ株を取得したのでマズマズしっかりした売却損。


4. 上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除

 上場株式等を金融商品取引業者等を通じて譲渡したこと等により生じた譲渡損失の金額は、確定申告により、その年分の上場株式等の配当等に係る利子所得の金額および配当所得の金額と損益通算することができます。

 

外部リンク「国税庁タックスアンサーNo.1474」より

 

 国税庁さんからの有難い救済策ですが、生憎私には損益通算するほど譲渡利益は出ていませんし、翌年以降3年間に利益が出るか不透明です。

 

 零細株主にとって上場廃止は痛恨の一撃です。業績不透明の会社への投資は慎重になりましょう。


5. アマナの優待品と東川町のお米をいただく方法

 アマナと北海道東川町は2019年1月に東川オフィシャルパートナー協定を締結してます。その関わりからアマナの優待品として東川町のお米が贈られていました。

アマナホールディングス,株主優待

画像は相当古いもので、優待が廃止、終了、休止となった銘柄の品々に掲載しています。廃止直前は「ななつぼし」等のブランド米が2kgずつ小分けにされて贈られていました。

 

現在東川町ではふるさと納税の返礼品として地元ブランド米を贈ってくれます(2024年12月現在)。返礼品は次の通りです。

 

・ゆめぴりか 5kg

・ななつぼし 5kg

・純米大吟醸2種飲み比べセット

・大雪旭岳源水 500ml×48本、2L×12本

・家具

 

外部サイト「北海道東川町ふるさと納税」より

 

他にも「ひがしかわ株主制度」と名付けられた町おこし企画があります。お洒落なサイトに仕上がっていて町の魅力をしっかり伝えています。アマナの制作技術が光っていますね。アマナの復活を信じています。